現地採用の待遇とは
現地採用でこれからチャレンジをしようかなとか
海外でこれからキャリアを積んで行こうかなという
そんな人に送るインドネシアでの現地採用の待遇について、これまでの5年のインドネシア生活を基に発信できればと思います。
本ブログの対象は、、
新卒とか第2新卒くらいの方かなと思いますので、
そのレベル感の(就業経験)方という想定でいきます。
ずばり、結論ですが、、
新卒から3年目位の人ですと大体15.000.000 Rp~23.000.000 Rp位が手取りの金額になるかと思います。(日本円で12万円~20万前後)
結構衝撃の金額ですよね。あまり贅沢、日本にいる時と同じような基準の生活をするには結構厳しい金額だと思います。
毎日日本食を食べてとかはちょっときついと思います。
そしてこの金額はあくまでもビジネス職、日本の新卒就職活動で言う総合職というような枠組みで仕事をしている方を基準に出していますので、もしあなたがエンジニアとか何かを特定のすごいスキルをお持ちでしたら、この金額とは異なる結果になることは言うまでもないです。
ただ実感としては、工場系の専門職、成形や鋳造ができるスペシャリストや工場長レベルでは高額で日本での就業とほぼ変わらない金額でのオファーはあるようですが、なかなかITエンジニアでも日本と同じ程度の金額でのオファーは難しい気がします。
マネジメント職で日本でと同程度の金額をオファーしてもらうには、カントリーマネージャー位のオファーではないとなかなか難しいはずです。
以上より、新卒から3年目位の人にとっては、日本と同じ金額でのオファーは現実的ではないと思います。
その他の福利厚生みたいなところでいくと、
・保険:1、インドネシアの健康保険みたいなもの
2、海外旅行保険
3、会社独自の保険制度
→1、インドネシアで就労をする全ての外国人はインドネシアの日本で言う健康保険に会社を通じて加盟しないといけないです。これに関してはかなりサービスレベルが低いので加盟をしているが使ったことが無いというのが外国人の人にとっての現状だと思います。
→2、海外旅行保険。これが無いと本当にきついと思います。基本的にキャッシュレスで診断を受けることができ、所謂日系の病院のようなところでもキャッシュレスの診断を受けることができます。歯医者などになると全額キャッシュレスではなく何割か負担であったはずで、勿論大きな病気をしてしまい手術が必要な状態などになるとそのキャッシュレスの範囲ではないので実費での支払いになると思います。
→3、企業規模が大きくなると、具体的には全社員が500名以上くらいになると、海外旅行保険ではなく、そしてインドネシアの健康保険みたいなものだけではなく、地場もしくは日系、インターナショナルな保険会社の保険に会社で加入をしているパターンがあります。そのパターンは日系だと、海外旅行保険とほぼ変わらないようなサービスを受けることができるはずです、地場、インターナショナルは詳しくはないですが、通院だといくら、入院だといくら、そして診療科目でいくらというような形で個人の負担金額とカバー金額が決まっているはずです。
まとめると少なくても海外保険と同程度の保険がないと日本人がインドネシアで生活をする上では厳しいと思います。
条件交渉などその辺りに関しては今後書いて行ければと思います。恐らく海外就職をする日本人のほとんどの方が人材紹介会社を使っての就職であるはずなので、人材紹介会社の紹介とか使い方、こういう担当者は止めていた方がいいなどを書ければと思います。
・家:基本的につかない
→ジャカルタ市内での就職となった場合は基本的につかないと思います。ただしこれも企業規模によるところと、これまでの現地採用がその企業なかでどれだけいて、その企業における現地採用の位置づけがどの辺りになっているのかが関わってきている気がします。
これも別記事できちんと書きたいのですが、まだ結構な企業でそして世間からみても現地採用と駐在を分けて考えすぎている、もしくは前提としてその違いが必要な議論を本当にしているかどうか怪しい場面においても単なる雇用形態が異なるだけにも関わらず、かなりのバイアスをかけて見ている、考えているケースがあるので、それに関しては一石を投じたいと思います。僕自身は、元々現地採用で入社をして、その後駐在に変わっています。(決して自慢をしたいわけでもなく、成功したとも思っていないですし、)そういった経験を踏まえて今後記事にしていくつもりです。
→もしあなたが、ジャカルタ郊外の工業団地と言われるエリアや、結構辺鄙なところでの就職となったときには恐らく住宅補助や会社支給の家やマンション・アパートがついてくると思います。
まとめると基本的には、住宅補助、家みたいなものはつかないという認識でいいと思います。
そして自分がどの程度の待遇を求めて、今回の海外就職がどんな意味が自分の自身にとってなのかをしっかりと言語化できていれば、何が必要で何がなくていいのかが明確になるのではないかと思います。
・車:基本的につかない
→ジャカルタ勤務だとまずつかないです。こちらも企業規模によっては、一人に一台車がつくこともあります。
ジャカルタ郊外だと通勤用のドライバー付きの車、もしくは乗り合いで車が支給をされることが多いです。
ジャカルタ郊外の企業で特に工業団地にある企業で社用車が支給をされたことがないケースというのは聞いたことがないです。あくまでも経験上の話ではありますが。流石にローカルスタッフと一緒に送迎バスで通勤してくださいみたいなのは聞いたことがないですが、もしかしたらあるのかもしれないです。
僕が働いている会社では、営業車が数台あり営業で時間を調整して使っています。なので、営業車が使えないときには、タクシーで営業に行っています。通勤に関しては各自で行っています。通勤手当なども特に無いです。
・携帯・WIFI:基本的につかない
→勤務地域問わず、これも企業規模に応じてそして職種に応じてつくかつかないかが決まるはずです。恐らくインドネシアのキャリアでは日本のように定額でかけ放題のようなサービスがないため、ひと月でいくらの通信費を会社で支給をしますというような形になっている会社がほとんどだと思います。そしてあまり社用の携帯を支給をというような話は聞いたことがなく、個人で使っている携帯を使っているケースがほとんどなのではないかと思います。
・宗教手当(THR):つく場合が多い
→インドネシアには宗教手当というのがあります。THRと呼ばれています。
詳しくはGoogleで検索をして確認をして欲しいですが、基本的には基本給与の1ヶ月分を支給をされることが多いです。
レバラン開け(断食明け)の休暇前に支給をされるケースがほとんどです。毎年断食の期間が異なるはずなので、支給をされるタイミングが異なるはずです。
この手当がつかない企業はほとんど聞いたことがないです。つかないと結構キツイかもです。
・航空券:基本的につかない
→大企業ではつくケースが多いかと思います。企業規模でいくと200名以上位の規模の企業であれば支給をされているのではないかと思います。基本的には年に一度の日本に帰国するための往復の航空券を支給をされるケースがほとんどだと思います。
そして、入社時、また退職時に片道分の航空券がそれぞれつくというようなケースも結構あると思います。
・ボーナス;企業による
→一律で毎年いくらのボーナスがあるというような形で設定している企業は少ないかと思います。その年の業績に応じて年度末に支給をされるというケースがほとんどだと思います。
ただしボーナスが支給をされている企業は基本的に企業規模が大きな会社であることも多いので、業績に応じてとはいいつつ毎年一定額の金額が支払われているのではないかと思います。
・インセンティブ;職種による
→営業職であれば、ほぼ間違いなく営業成績に応じて支給をされていると思います。
逆に営業職で入社をしており、かつマネジメント業務でないにも関わらずインセンティブがない企業はあまり魅力的ではない気がします。
長くなってしまいましたがこんな感じでしょうか。
勿論、多くもらえればもらえるほど良いかと思いますが、自身にとって何が本当に大切で今回のキャリア選択には何が一番重要でかつ外せないことはどこなのかを明確にした方がいいかと思います。
基本的に海外で勤務をするとほぼ全ての人が日本でもらっていた年収より確実に下がります。
年収を下げてまでして本当にやりたいことなのか、そしてその経験が今後の自身のキャリアや人生においてどういう意味をなすものになりそうなのか考えてから海外就職をした方がいいかと思います。
また機会があれば1ヶ月のシュミレーションを立ててみたいと思います。
更新;2018年12月